繁栄と没落 in Los Angeles (3)

ロサンゼルスのダウンタウンにある ダブルツリー  バイヒルトン ロサンゼルス ホテルのロビーで、書いている。
昨日の快晴と違って、曇っている。
しかし、このモダンな、天井の高い広々したロビーのテーブルに向かっていると、南カリフォルニアの抜けるような独特の空の色の気分になる。

  昨日の60代の老いたボーイが、丁重に腰をかがめて
【ご機嫌は、いかがですか、さー?】
 さー だってよ、ウッシシ(笑)  アホか当たり前じゃないか、この田舎者!

 このホテルは、はじめニューオータニだった。
LA には、7、8回来ているが、一度だけニューオータニに泊まっている。そのときは、リトル東京一帯に活気が、満ちていた。
しかし、この変型の地と、変型の建物のホテルは、風水的な手をうたないかぎり、やがて衰退するだろうと思った。
その後、毎月ニューヨークに通ってLA に来るチャンスがなかった。

そのNY で、誰がやってもビジネスが成功しないビルを、あの不動産王のトランプ氏が、買収。
中国系の風水師を活用し、徹底して風水を採り入れた結果、ビジネスとして大成功している。
幾度も、私は、現地を確認しているが、大統領選にまで立候補するようなトランプ氏も、一度ならずも、危うく倒産の憂き目を体験していたようだ。

ピンチは、理屈抜きに人を謙虚にして、学ぶ姿勢を養うのだろうか。

さて、ここLAは、ニューオータニのあと、ユダヤ系の資本によってホテルが、運営されていたが、やがて売却。さらに最近になって、ヒルトンが、所有したようである。
大資本のヒルトンだから、赤字でも平気なのかな? それとも、風水的工夫を施しているのだろうか。たしかに以前よりは、はるかに地形にいい変化はあるようだけれども。
まだ、まだ不完全だろう。

ホテルの横の日本人初の宇宙飛行士オニヅカ氏の記念碑の通りは、整備されて、美しいが、しかし、生気や活気は感じられない。
テナントもどこか、さみしく、閑散とし、モダンなはずの剥き出しのコンクリートが、寒々と思える。
人工の美には、人間のぬくもりがあって初めて生きてくるのではないか、そんな想いで、ぬくぬくと、コーヒの香りにうっとりもしている。

願わくば、リトル東京一帯が繁栄しますように!   人間の知恵と欲望と自然の法則とが、融合しますように!

                                                                        身勝手な想いのむらっち


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