うるさい医療関係の友人から電話が、入った。
「お前ののブログ、読んだ。あれってさ、お前さんの願望を書いたんだろ?願望は願望で、お前の勝手だけど、間違ったこと、書いちゃダメだよ」と厳しく指摘してきたので、驚いた。実は、間違っていた点があったからだ。
内蔵年齢41歳という計測に、まず自分が驚き、次の朝早く、共通の温泉脱衣所に備えられていたやはりタニタの体重計に、恐る恐る乗った。がっかりした。体重が3・4キロの誤差。しかし、よく見ると、41歳の内蔵年齢には、変わりなく、体脂肪率が17・6で、12より増えている。むしろ歓迎していい数値だ。あと、骨量、筋肉量は、わずかに増えている。
「ごめん、ごめん、間違っていたよ。よく分かったね。まるで霊能者みたいじゃないか(笑)」
「当たり前だよ。お前の言うサプリメントなんか、あるわけないだろに。それを、あるかの如くいうのは、お前の錯覚だと、言っているのよ」
「ええっ? 体重のことじゃないのか」
「お前の体重なんかに、興味ない。ナーフ2なんてのは、漸く研究が始まったばかりじゃないか。お前のいうサプリとお前の内蔵年齢41歳とのエビデンスがあるか?」
「レジデンスか、えびてんか、知らないけれど、オイラの内蔵年齢41歳とサプリの科学的根拠は、ないな」
「だろ? お前の主観的な思い込みなんだよ」
「うーん、そうか、そう言われると、確かに思い込みだね。そんなサプリメントが、あるといいよね。若々しく、アルツハイマーやボケにならず、あの99歳だか、現役のユダヤ人みたいに活躍できるし、400歳、700歳のヒマラヤのアデプトになれるってわけよ」
「それ、それ、それがお前の願望、思い込みの根拠なんだ」
「わかった。昨日のサプリメントの件は、錯覚だったんだ。だけど、41歳って言う事実の根拠は、何だろう」
「単なる体質だよ。親に感謝するんだね。ま、今月も、読みもしない書籍を10キロぐらい買って、枕にでもして寝るんだね、ハハハ」と電話はきれた。
たしかに、冷やかされても、当たり前だ。エビデンスはない。
ところで、書籍をキログラムで買う、と言ったのは、ノーベル文学賞の大江健三郎氏だったと思う。私が20代だった頃の話だ。
本何冊ではなく、キログラムと言う表現に、逞しい知的消化力と知性を物質化する痛快さが、脳裏に焼き付いている。
腹を立てつつ親友に感謝のむらっち。